四季折々の風情に満ちた境内
光音寺は、正確な年代は不詳ながら、
最近の調査で、古い過去帳の制作年月日が永正11年(1514)であることがわかっており、
永正以前の室町時代に宗順和尚が開基したと思われる。
当初は観音寺として住職9代を数えたが
明暦年間(1655~1658)に光音寺と改称し現在まで19代を数える。
現存する古建築は宝永4年(1707)の薬師堂、元禄8年(1695)の山門など。
境内の主な建物は他に本堂・客殿庫裡・鐘楼堂・水屋・天棚鞘堂があり、
七堂伽藍を有する寺院である。
天棚鞘堂は、地域住民から奉納された天棚を組み立てた形で保管している建物である。
七堂伽藍内には本尊の阿弥陀如来三尊仏や釈迦三尊仏・薬師三尊仏・十二神将・
不動三尊仏・天台大師像・伝教大師像・元三大師像・千手観音・慈母観像などが奉られ、
また、慈覚大師ではないかと考えられる像も現在薬師堂に奉られているが不詳である。
境内には、地蔵尊・観世音菩薩・戊辰戰爭慰靈碑・法華經棒読一千部供養塔・
十三重万霊供養塔・宝篋印塔·一隅碑・青銅聖観世音菩薩などが奉られている。
春には彼岸桜の大木やショウジョウバカマが花を咲かせ、
初夏には若葉の海になり、夏には蓮の花がほころび、
秋には深紅の曼珠沙華や紅葉が色づき、冬には清浄な冷気に包まれる。
四季折々の風情にかこまれた境内である。