田園に囲まれた古寺 天海の弟子により復興
圓宗寺は壬生町の北西に位置し、周囲を田園に囲まれた寺である。
同寺の開山は嘉祥元年(848)、慈覚大師円仁の草創とされる。
承和14年(847)に大師が唐より持ち帰った法華曼陀羅1軸が納められている。
その後一時期衰退していたが、
江戸時代に入って、天海僧正の弟子・朗海和尚が住職となり復興。
朗海和尚は同寺中興の祖とされる。
本尊は観音・勢至の各菩薩を従えた阿弥陀仏で、厨子に入った秘仏であり、
その前立仏として、弥陀三尊が安置されている。
本堂は寛永時代、山門は天保時代のもの。
境内には樹齢800年と1000年の2本が1本となった、
樹高約40メートルのけやきの大木があり、
「夫婦けやき」として県天然記念物に指定され親しまれていたが、
樹命により平成19年(2007)に倒れ今は無い。