両福寺は、通常「東光院」と呼ばれる岩舟町の古寺である。
開基は慈覚大師円仁と伝えられる。

明治初期に大火に遭い多くの宝物や過去帳などを焼失した。
そのため過去帳は明治6年(1873)以降のものしか残っておらず、
寺の歴史も詳細は不明である。

それ以前は本堂は藁葺き屋根で東に向いており、
本尊は薬師如来であったと伝えられている。

同寺は岩舟町の大慈寺とつながりが深い。
大慈寺の住職の隠居寺という役割も担っていた。
現在の本堂は大正1、2年(1912〜1913)頃、
藤岡町御門にあったものを買い取り移築したものと言われている。

本尊は阿弥陀三尊立像である。
また他に、釈迦如来・薬師如来・千手観音・不動明王などがある。
千手観音は秘仏である。

都賀坂東三十四か所第11番札所、佐野坂東三十三か所第5番札所、
小野寺七福神(寿老神)でもある。